住まいの今を読み解く

— YKK AP × ルームクリップ川本様セミナー参加レポート —

YKK AP主催・RoomClip(ルームクリップ)川本様のセミナーに参加してきました。
テーマは
PAIN:生活のしやすさを高める新定番
GAIN:豊かさをつくる新しい居場所。

社会背景と暮らしの変化、そして今求められている“住まいの価値”について、とても深く学べる時間でした。

ルームクリップさんの講座は会社員時代から拝見してきましたが、
川本さんは元・日経新聞記者というご経歴もあり、
生活者データの分析が非常に的確。
日々お客様の暮らしを聞き取りながら提案している私にとって、
「なぜ今このニーズが生まれているのか」が腑に落ちる内容ばかりでした。


目次

■ お客様に合った提案のために

トレンドを知ることは “本質” である

私は、お客様のライフスタイルに合わせたご提案を大切にしています。
ただ、どんなに暮らしを聞き取っても、
トレンドの裏側にある社会の変化を知らなければ、
本質的な提案にはつながらない

今回のセミナーは、その気づきを改めて深める機会になりました。


■ リビングの価値観は「共有」から「個のくつろぎ」へ

川本さんのお話で特に共感したのが、
“ひとり時間” の過ごし方が大きく変化しているという点。

かつてのリビングは、
家族が同じソファに座り、同じテレビを観る「共有の空間」。
しかし近年は、SNS・ゲーム・YouTube・Netflix・読書など、
同じ空間にいながらそれぞれが好きなことを楽しむ“個のくつろぎ空間”へと進化しています。

その結果、
3人掛けソファより「1人掛けソファを複数置く」選択が増えている。
まさに“ソロソファ”の時代。

実際、我が家も3人掛けソファから
1人掛けのリクライニングチェア2台へ変更しましたが、
これが想像以上に快適でした。
視線も姿勢も自由で、互いに心地よい距離感が保てる。
“暮らしの質”が上がるとは、こういうことだと実感しています。


■ トイレは「ひと息つく場所」になっている

近年、トイレ空間の滞在時間が長くなっているというデータも面白い視点でした。
スマホを持ち込み、SNSを見たり、動画を視聴したり。
従来の“用を足すのみ”の空間から、
**“ちょっとひと息つく、ひとりになれる場所”**として進化しているそうです。

その変化に合わせ、
トイレを上質に整えるインテリア需要も右肩上がりに。
小さな空間ほど、照明や壁紙、収納計画で驚くほど満足度が上がります。
我が家のトイレもリノベしました・・・


■ ベランダ・バルコニーの新しい価値

「洗濯物を干す場所」から「暮らしを広げる場所」へ

今回、特に深堀りされていたのが、
ベランダ・バルコニーの役割の変化です。

かつては “洗濯物を干す場所” が当たり前。
しかし近年は、
部屋干し設備や室内物干しが格段に増え、
外干しから**“インナー干し”へ移行**しています。

その結果、ベランダは
インナーテラス / アウトドアリビングとしての価値が高まり、
第二のリビングのように使う暮らしが広がっています。

・チェアを置いて朝のコーヒーを楽しむ
・グリーンを育てる“ミニ庭”として活用
・外と内がつながる中間領域として心を整える
・太陽の光と風を感じながらワークする

ただの“外部空間”ではなく、
暮らしを豊かにする小さな居場所へと変化しているのです。

住宅メーカーやマンションでも、
「アウトドアリビング」を前提としたプランが増えているのも納得です。


■ 暮らしの変化を読み取ることが、豊かな住まいづくりの第一歩

今回のセミナーを通して感じたのは、
住まいのかたちは常に社会とともに変わっていくということ。
その変化を知り、お客様一人ひとりの暮らしと結びつけていくことが、
インテリアコーディネーターの大切な役割だと再認識しました。

今後も、川本様のお話から多くを学ばせていただきながら、
より豊かで心地よい“居場所づくり”をお手伝いしていきたいと思います。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次